昨日で
あの東日本大震災から5年目を迎えました。
この数日は
テレビでも特集が組まれたりして
大きく取り上げられているので
皆さんもそれぞれ
あの日のことを振り返ったり
被災地に思いを向けたりしているのではないでしょうか。

調布星美幼稚園では
5年前の3月11日は卒園ミサと卒園感謝の会が行われました。
年中組、年少組はお休み。
年長組は親子で参加していました。
卒園ミサ、卒園感謝の会が滞りなく行われ
遊戯室から教職員が退場し
最後の片付けを始めようかという時でした。
突然の激しい揺れ・・・
直感で、ただ事ではないとわかりました。
私(主任)は、すぐに階段を駆け上り遊戯室へ向かいました。
手すりを両手で持たなければ進めないほどの大きな揺れでした。
「みんなを避難させなければ!!」
その一心でしたので
恐怖を感じる余裕もなかったことを思い出します。
遊戯室にたどり着くと、まるで誰もいないかのように
みごとにみなさんテーブルの下に隠れていました。
舞台の照明器具は激しく音を立てて揺れ
戸棚の扉がバタンバタンと開閉している様子が
目の奥に焼き付いています
出入口に近い場所にいる親子から
順次園庭へ避難するよう誘導しました。

ほどなくみなさんの避難が完了しましたが
お子さんとはぐれてしまった保護者の方がいたり
小さなお子さんを一時保育に預けている方が
心配でパニックになったり・・・
泣き出す子、怯えて動けなくなる子
ただじっと耐える子など
それぞれの子が、必死で時が過ぎるのを
待っていました。 
しばらくはそのまま園庭に留まることになりました。

職員は、日頃の訓練通り
点呼をして安否確認をし
情報を収集。
互いに連絡を取り合いながら
皆さんの安全確保に努めました。

時折襲う余震・・・
そのたびに、悲鳴があがりました。
園庭から見える電柱や高い塔などが
肉眼でも分かるほど揺れていました。

次第に落ち着いてきたところで
一組、また一組と帰宅の途につきました。
親子でいたことが不幸中の幸いでした。
後に伺った話では
帰宅途中にも何度か余震があり
恐怖と闘いながら必死の思いでお帰りになったそうです。

職員は
すべての親子が帰宅できた時に
はじめて一個人に戻ることができました。
すると
それまで張りつめていた糸が切れたように
力が抜け、恐怖や不安や様々な思いがあふれ出てきました。
年長親子を安全に帰宅させることができたことに
何より安堵し、感謝しました。
けが人がでなくて本当に良かったです。

その後、園内を見回ると・・・
受付玄関に飾ってあるマリア像が落下し
破損していました。
きっと、私たちの身代わりになってくださったのでしょう。
金魚の水槽は激しい揺れで水が四方八方に飛び散り
一面水浸しに。
職員室は、机上の書類などが落下し
足の踏み場がなくなっていました。

その日からしばらくは
様々な対応に追われる日々でした。
卒園式は、余震の危険性が高く危ぶまれましたが
日程を延期し
スタイルを変更して行うことにしました。
各保育室で園長が修了証書を渡し
クラス単位でこじんまりと行いました。
例年のような盛大な式はできませんでしたが
心をこめて行ったとても温かい卒園式でした。

調布では、このようになんとか卒園式も行えて
一時は混乱状態がつづきましたが
すぐにいつもの生活を取り戻すことができました。
しかし
被災地では、今も仮設住宅で暮らしている方や
自宅に戻る事すらできない方も沢山いらっしゃる現実・・・

今年度、本園では
復興支援映画「物置のピアノ」上映会を行いました。
その時の様子はブログでも紹介させていただいた通りです。
まだご覧いただいていない方は
さかのぼって検索し、ぜひご覧くださいね。
上映会には様々な反響がありました。
復興支援について考えていただく良い機会にもなったようです。

また
夏頃のブログでお伝えしておりましたが
私主任は、今年度の夏休みを利用して
映画「物置のピアノ」の舞台となりました
福島県桑折町を訪ねてまいりました。

福島の現在(いま)をこの目で確かめたい!
という強い思いが私を揺り動かし
一路桑折町へ・・・と向かわせました。

ずっとお伝えしそびれておりましたので
この機会にご紹介させていただきます。

 桃  桃  桃  桃  桃

プライベートな訪問にもかかわらず
上映会でお話くださった桑折町役場の総務課長さんが
宿泊先の手配から桑折町の案内まで
すべて行ってくださいました。
とてもとても感謝しております。

同行したのは姉と娘。3人旅です。
運転手は私一人でしたので
福島までの道のりは遠く、休み休みのんびり行きました。
宿泊地は
桑折町民研修センターうぶかの郷
美しい自然に囲まれた素敵な場所にありました。
温泉にゆっくり浸かって疲れを癒し
翌日の桑折町訪問に備えました。





翌日、なんと気温は39℃。
桑折町で最高気温を記録したその日に
大当たりしてしまったようです。

はじめに、桑折町役場に総務課長さんを訪ねました。



すると町長室に案内され
町長さんにまでお目に掛かれて大感激。
とても温和で気さくなお人柄の町長さん。
貴重な出逢いに感謝キラキラ



お世話になったお二方には
似顔絵のお礼状をお届けしました。
いかがでしょう・・・似ていますか?



旧伊達郡役所からの眺望は最高!
桑折町を一望できます。






奥州街道・羽州街道 追分




半田山自然公園へ。



しかし、あまりの暑さに歩くのは断念。



山肌が見えている場所は
震災で地滑りした所だそうです。




車窓から見えた除染廃棄物仮処分場です。
このような仮処分場が、桑折町だけで
41か所もあるそうです。
生活の場に隣接して点在しているのが現実です。
未だ、本処分場は決まっていないのです。



仮設住宅です。
狭いうえに夏はとても暑く冬は極寒のプレハブ住宅で
暮らすことを余儀なくされている方がまだまだたくさんいらっしゃいます。





こちらは復興住宅。




町民の健康を考えて作られたスポーツ施設。



温水プールは大人気!
他にも体育館や競技場・スタジオ等があり
子どもからお年寄りまで
みなさん活き活きと活動されていました。
温かい笑顔で声を掛けていただき
とても嬉しかったです。



町内のあらゆるところに設置されている線量計。




桑折町の特産品である桃の市場です。



この美しい桃をご覧ください!
驚くほど大きい実です。
一面に甘い香りがたちこめていましたよ。



桑折町の桃は皇室献上桃
最高においしいすばらしい桃なのです。



天皇陛下も訪れた桃畑を見学。
桃畑一面に咲き誇る桃の花はとても美しいと伺いました。
ぜひ今度は春に訪れたいと思います。



桃を収穫するまでには
それはそれは手間がかかっているそうですよ。
桃農家の方々のご苦労を想うと
風評被害でなかなか売れないという現実を
何とかしなければ・・・
私たちの課題として、これからも
ともに考え取り組んでまいりましょう。



皇太子さま、雅子さまが訪れた記念碑もありました。




ご案内いただく途中
映画「物置のピアノ」の撮影で使われた場所を
度々教えていただきました。
田んぼや畑、橋、建物・・・
映画の中で観た場所が目の前に広がっており
そのたびに心が躍りました。

最後に
主人公の自宅として使われた場所へ。
少し改築されたとのことでしたが
たたずまいはそのままでした。




総務課長さんの穏やかな優しい笑顔と熱心なお話に
暑さも吹き飛び
心から癒され、旅を楽しむことができました。

素敵な桑折町探訪ができました。

私たちを迎えてくれた桑折町と
町長さん、総務課長さんに
心から感謝申し上げます。


皆さんも、機会がありましたら
ぜひ、桑折町を訪ねてみてくださいね。

初夏のころには、おいしい桑折町の桃が販売されます。
通販での購入もできますので
ぜひご家庭用に、またご贈答用にご利用くださいね。
皆さんで、桑折町の桃農家を応援してまいりましょう!!


桑折町を後にした私たちは
閖上地区に向かいました。
翌日は石巻を経て南三陸へ。
まだ見ぬ被災地の現状をこの目で確かめようと。

その時のことは
また別の機会にご報告することにします。

東日本大震災から5年・・・

あの日を忘れないことを
心に誓います。

風化させない努力を
これからもずっとずっと続けて行こうと思います。

みなさんもご一緒に取り組んでまいりましょう。



 

Comment
私の出身は岩手県です。震災当日、東京にいた私は臨月を1ヶ月前にして長女と自宅で過ごしておりました。遅いお昼ご飯を済ませ、くつろいでいたその時…あの地震が起きました。
テレビで東北が大変なことになっていると知り、実家に連絡しましたが、なかなか繋がらず、両親や親戚の安否も分からぬまま不安な時間を過ごしたことを思い出します。沢山の方々に沢山のご支援を頂き、被災された方々はそれを支えとして頑張っていらっしゃいます。私も遠くにいながら出来ることを…と思っている次第ですが、なかなか形にできません。星美幼稚園が復興を願って色々な形で、沢山の思いを届けて下さることを、いつも心から感謝しております。これからも多くの暖かいお心を寄せて頂けたらと思っております。
所先生、皆さま、ありがとうございます♪
  • せいびっこ はは
  • 2016/03/22 21:30
せいびっこ はは様、コメントをいただきありがとうございます。震災当時は、ご心配でしたでしょう。ご両親やご親戚の皆さまはご無事でしたでしょうか。昨年の夏、東北を訪れ、未だ復興が進まない現実を目の当たりにして愕然としました。決して風化させないように、これからも様々な角度から発信し続けようと思います。小さな力かもしれませんが続けて行くことが大切ですね。頑張ります!!
  • 所ふじ子
  • 2016/03/23 14:56





   

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